※(ソロ→バル/現パロ)
俺の独り言を聞いてもらってもいいかな。もう×××くらいしか話せる人がいないんだ。そう、相談にのってほしくて。助かるよ。俺とバルバトス先生の関係って知ってたっけ。いやいやいや恋人なわけないだろバカなこと言うなって!……冗談?ならいいけどさ。そう、親戚。少し遠い親戚にあたる人なんだけど、家族で仲良くて。バルバトスが…………あ、ごめん、家だとさすがに先生って呼ばないからつい。ああ、小さい頃から良く遊んでもらってて。先生って呼ぶの、結構まだ変な感じなんだよな。……そうそれで、バルバトスって去年俺たちの学校に来ただろ。どうせ同じ所に行くんだからってじいちゃんが勝手に話を進めちゃってさ。それで去年から一緒に住んでるんだよ。聞いてほしいのはここからなんだ。なんだか最近、こう……バルバトスのことを、ちゃんと見れなくて……困ってて……。具体的に、って……うーん、そうだな…………。まず、朝ごはんを食べてるときか?じいちゃんは起きるの遅いからほとんど毎日バルバトスと二人で食べるんだけど、最近二人だとなんか、ドキドキ?してしまうっていうか、うん、うん、そんな感じ。変に意識しちゃうんだよな、最初の頃はそんなことなかったんだけどさ。せっかく作ってくれた朝ごはんの感想も言えないのが悪いなって思うんだ。えっ、毎朝?ああそうだな、毎朝作ってくれるよ。バルバトスの方が早起きなんだ。ごはんが出来たら起こしに来てくれるし、正直助かってる。本当は甘えてちゃダメなんだろうけどなぁ。…………ぎゃるげーの幼なじみ枠、ってなんだ? えっ? 知らなくていい? わかったよ。話、続けるからな。まあ他にもあるんだって。ていうかさ、家でもよく勉強を教えてもらうんだけど――あ、これ内緒だった……。ああうん、そう、贔屓だって言われると困るらしくて。や、言っちゃった俺が悪いんだけど。……!言わないでくれるのか!?ありがとう、やっぱり×××に話して良かった。あ、うん、それで、だよな。いやこれは男として仕方ないと思うんだけど、ほら……アレだよ、アレ。アレで分かってくれ……るわけないよあ……。なんか恥ずかしくなってきた……いやごめん言う、言うから!――耳に髪を掛けるときの仕草が見ててドキドキするんだ。…………。う、……なんだよそんな目で見るなよ何か変だなって思ってるから相談してるんだって、最初に言っ、てない、な。多分言ってない、ごめん、ついでにあともう一つだけ聞いてくれないかな後でなにか奢るから……!あ、ありがとう!最近一番びっくりしたのは風呂のときでさ。ほら、バルバトスって髪が長いだろ。女の人みたいでびっくりするんだよ。あ、笑うなって!×××だって絶対間違えるからな!ほんとに女の人みたいに見えるんだよ……だから困ってるのに……。悪かった、って……それ絶対悪いと思ってないだろ……いいけどさ。でも本当に、女の人と間違えてるんじゃないかって、自信がないんだ。だって、その、俺…………いや、うん、言うから……ちょっと待ってくれ…………。いや、もういいか、今更だもんな。俺、さ――、バルバトスのこと、すごく好きなんだと思う。女の人を好きになったことはあまりないけど、でもなんか、似てるんだ。女の人に対して思う「好き」と似てて――でも、バルバトスは男だし、親戚の人だし……。だから俺、変なんだよ。おかしいのは分かってるから、余計誰にも言えなくて……。でも×××が話を聞いてくれたから少し気持ちの整理が出来た気がするよ、ありがとう。……ん?ラーメン?いいな、俺も食べたい。えっ俺の奢りなのか!?や……×××のことだからもっと高いものとか奢らされるのかと……冗談、冗談だって。うん、そうだな。話を聞いてくれたお礼、それでいいなら。
(20200429)